セント・オブ・ウーマン 夢の香り
原題:SCENT OF A WOMAN
製作1992年 アメリカ 監督:マーティン・ブレスト
脚本:ボー・ゴールドマン
出演:アル・パチーノ、クリス・オドネル
157分という長さを全く感じませんでした。
偏屈で大声と毒舌で周囲を威嚇している第一印象はサイアクな
頑固オヤジのアル・パチーノでしたが、
途中からすごく親しみを感じました。
(あらすじ)
チャーリーは奨学金で名門寄宿学校に通う苦学生。
帰省のお金を稼ぐためにアルバイトをするが
世話をする相手は全盲になった退役軍人。
人嫌いで屁理屈ばかり述べるフランクに
チャーリーはとまどいを隠せなかった・・・・・。
最初にも書きましたが、本当にヤな感じのおっさんなのです。
私は大声で恫喝する人間がとっても苦手なので
ダメなタイプでした。
でも、ある瞬間からイメージが一変しました。
女性とタンゴを踊るのですが、とっても優しくリードしてくれ
とっても優雅なのです。
憧れのフェラーリで疾走しはしゃいだりするのもよかったです。
チャーリーは学校の事で悩んでいるのですが、
眼が見えないから余計に見えることがあるのでしょう。
フランクは鋭く感じ取ります。
ラストもとってもよかったです。
チャ-リ-・シムズ(クリス・オドネル)は、大学である事件の目撃者となりその渦中でのアルバイトでの出会いが…という内容でしたね。
アル・パチ-ノは、この作品でやっと念願だった?アカデミ-賞主演男優賞を獲得したみたいでしたね。
大学での演説シ-ンは圧巻でした。
人生を自ら棒に振った者だからこそ逆に見えてくるものがある…というのを気づかせてくれる様に思いました。
アル・パチーノは貫録たっぷりの演技でしたね。
第一印象は最悪のおじさんでしたが、
彼の踊るダンスは本当に優雅でステキでした。
盲目というのも大きなポイントだったように思います。
色々なものが見えていると、逆に大事なものを
見失ってしまうのかもしれないと思いました。
カ-ネル・スレ-ド元大佐(アル・パチ-ノ)が、レストランで偶然に居合わせた女性(ガブリエル・アンウォ-)と一緒に踊ったのは確かアルゼンチンタンゴで日本でも、昔飢えに苦しんだ民が草を噛みながらそれでも踊り続けた…というものと一緒?でお腹が空いてフラフラになりながらもそれでも、タンゴだけは踊れる…というある意味民の意地?から生まれた踊り…と何かで偶然に知りました。
だから多分カ-ネル元大佐が、最終日にホテルで〇〇しようとした時にチャ-リ-は「例え足がもつれてもタンゴを踊り続けて(人間の意地を自ら捨てないで…)」と言いたかったのでは?と思いました。
ラテンのダンスは情熱的ですよね。
そんな深い意味があったとは知りませんでした。
>「例え足がもつれてもタンゴを踊り続けて(人間の意地を自ら捨てないで…)」
そう考えると深い言葉ですね!