2013年10月06日

想像通りの再現性

THE RAVEN.jpg
推理作家ポー 最期の5日間 原題:THE RAVEN
製作2012年 アメリカ 監督:ジェームズ・マクティーグ
脚本:ハンナ・シェイクスピア、ベン・リヴィングストン
出演:ジョン・キューザック、ルーク・エヴァンス、アリス・イブ


こちらもジョン・キューザック主演です。
エドガー・アラン・ポーも何作かは読んだことがあるので
(最近も青空文庫で「黄金虫」、「黒猫」、「盗まれた手紙」も読みました。)
そちらも気になったので観てみました。

(あらすじ)
1849年のボルチモアで母娘が無残な状態で殺されていた。
密室殺人のように思われたが、エメット・フィールズ刑事は
この事件に見覚えがあった。
それは、エドガー・アラン・ポーが書いた小説であった・・・・・。


『モルグ街の殺人』も読んだことがあったので
それを再現した事件にはしびれました。
私がポーの小説を初めて読んだのは小学校高学年ぐらいだったでしょうか。
(そういえば、小5の自由勉強で「黄金虫」のパクリのような
小説を書いていたような記憶が・・・・・・・・黒歴史。)
猟奇的な事件、世界観にどっぷりはまりこんだ時期があった私には
それを実写で目の当たりにできたのは、何とも感慨深かったです。

本編を観る前に先に特典映像を観たのですが、
この頃の作家というのは著作権もまともに守られていなくって
金銭的に非常に不遇な時代だったようです。
お話自体はフィクションですが、
エドガーの人物像はかなり史実に近づけて作っていたようです。

ポーの小説を再現したような事件が次々と起こりましたが、
残念ながら私は『モルグ街・・・』以外の事件は知りませんでした。
でも、ポーの猟奇的な世界観は表現できていたように思いました。
「この事件は〇〇という小説から・・・・・」という説明もあったので、
機会があればその小説も読んでみたいです。

犯人は誰か・・・などのサスペンス的部分は
登場人物は少ないですし、事件が起きるたびにヒントをくれて
確実に犯人像に近づけるようになっていました。

ジョン・キューザックは2007年の『さよなら。いつかわかること』とは
また雰囲気が全然変わっていました。
観るたびに発見のあるお人です。


「最期の5日間」ってサブタイトルはいらなかったかな。
あんまり意味はなかったように思います。
原題はポーの発表した物語詩のタイトルです。
かなり有名らしく日本では『大鴉』と言われてるみたいですが
私は読んだことはないです。


posted by マミイ at 20:30| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | サスペンス・ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これはちょうど今年の肝試し企画で見た作品でした。

僕はポーの短編集一冊しか持ってないのですが
それに収録されてる「黒猫」等を映像化したら、まさにこうなるんだろうなとは
感じました。ヴィジュアルは非常に健闘していると思います。

ジョン・キューザックは身長が高い(から190cm前後だとか)
時代物の衣装も良く似合ってましたね

>本編を観る前に先に特典映像を観たのですが、
>この頃の作家というのは著作権もまともに守られていなくって
>金銭的に非常に不遇な時代だったようです。

ポーは執筆だけで生計を立てていた初の作家だと語ってましたね。
それ以前の文豪は別に安定した職業を持っていたようですし
そういう意味でもポーは先駆者なんですね。
(ただポーも仕官や役人などに就こうとしたけどダメだったそうで)

そういえばモルグ街の殺人をネットで調べてみたらオチを知って驚きました。
○○○○○○○って....
Posted by バーンズ at 2013年10月16日 13:12
バーンズさん、こちらにもありがとうございます。

>それに収録されてる「黒猫」等を映像化したら、まさにこうなるんだろうなとは感じました。
>ヴィジュアルは非常に健闘していると思います。
私がつけた、記事のタイトルは日本語がおかしいですが(^^;
ホント、おどろおどろしい雰囲気がよく出ていますよね。

>ジョン・キューザックは身長が高い(から190cm前後だとか)
そうなんですか!知らなかったです。
おでこがキューピーちゃんみたいだし、割と童顔だと思うので
なんとなく背が低いイメージでした。

>そういえばモルグ街の殺人をネットで調べてみたらオチを知って驚きました。
>○○○○○○○って....
驚きですよね!
初めて読んだ時はビックリしました。
思いつくのもすごいし、実際に本にしちゃうのもすごいです!!
Posted by マミイ at 2013年10月16日 20:58
ミステリー企画ということで挑戦してみました!
彼の作品を知らなくても、あの雰囲気を堪能できてよかったです。
猟奇事件で不穏な空気漂う街(?)をよく表したイラストですね。
ポーのイラストを描いてもなんだかしっくりこなくて…わたしも街を描けばよかったかも。

>それを実写で目の当たりにできたのは、何とも感慨深かったです。

やはり原作に思い入れがあると、一味違いますか〜。この映画をつくったひとたちも、ポーの大ファンなんでしょうね。
マミイさんの黒歴史も垣間見れて、ポーの作品は本当に人を惹きつける魅力があるんだという事がわかります。
わたしも原作が読みたくなりました!

タイトルはホント、なんで余計なものをつけるんでしょう…。
『大鴉』という詩はわたしも知らなかったので検索したら、翻訳と原文が公開されてました。
劇中で読み上げたりしてたのかな?
Posted by 宵乃 at 2013年11月09日 17:19
宵乃さん、こんばんは。

>ミステリー企画ということで挑戦してみました!
元祖推理作家ですものね!

>彼の作品を知らなくても、あの雰囲気を堪能できてよかったです。
私も全然知らないお話ばかりでしたが
あの雰囲気は本当にツボでした。

>この映画をつくったひとたちも、ポーの大ファンなんでしょうね。
きっとそうだと思います。
フィクションとはいえ、ポーはかなり史実に近いそうですし
ポーの小説もたくさん出てきますし、
すごく勉強してるなと思いました。

>わたしも原作が読みたくなりました!
著作権が切れてるのか、青空文庫なんかで無料で読めるし
短編が多いので読みやすいと思います。
(ただ、文体が古いのでとっつきにくさはありますが。)
ちょうどミステリー企画で黒にゃんこを描いてましたし
『黒猫』が読みやすくていいかも。
私は何度も読んでます。

>劇中で読み上げたりしてたのかな?
私も観終わって調べて初めて知りました。
「Nevermore」って言ってるかどうか、
再見する時には確かめてみたいなぁと思います。
Posted by マミイ at 2013年11月09日 22:38
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。