さよなら。いつかわかること 原題:GRACE IS GONE
製作2007年 アメリカ 監督:ジェームズ・C・ストラウス
脚本:ジェームズ・C・ストラウス
出演:ジョン・キューザック、シェラン・オキーフ、
グレイシー・ベドナルジク
なんとなく、ジョン・キューザックが出てるからとチョイスしてみた映画。
『セレンディピティ』とか『ニューオーリンズ・トライアル』のイメージがあったので
役作りのためか体型が随分変わっていたことに驚いてしまいました。
(あらすじ)
スタンレーは妻グレイスがイラクに出征しており、
12歳のハイディと8歳のドーンと3人で暮らしていた。
ある日グレイスが戦死したという知らせを受けるが
スタンレーは娘たちに事実を告げる事が出来ず
学校を休ませて3人で旅行に出る事にするが・・・・・・。
経験がないからわからないですけど、
出征するって事はある程度は死の覚悟をするものなのでしょうか。
でも、誰しもがうちは大丈夫に違いない・・・と漫然と思っているのではないでしょうか。
子供って度量が大きいから、
なんだかんだ言って事実を受け入れてくれるような気がします。
でも、いざ、子供に悲しい事実を伝えなきゃという状況に自分がなったとしたら
やっぱりスタンレーみたいに何も言えなくなってしまうような気がしました。
妻の死の知らせを聞いた時はぼんやりしてしまって泣くこともできず
(子どもたちに知られたくないですし)
実家に帰って一人になって初めて涙を流したスタンレーの気持ちが痛いほどわかりました。
妻が応答メッセージを吹き込んでいる留守電電話に電話して
誰にも言えない自分の気持ちを語りかけるシーンもよかったです。
12歳ともなると、親が普段と違う行動をとるってことは何かがおかしい、って
なんとな〜く感じちゃうものでしょうね。
でも、面と向かってそれを父に問いただすこともできない
・・・・・・この気持ちもわかりますよね〜。
聡明な女の子をシェラン・オキーフが好演してました。
(これがデビュー作だそうです。)
まあ、いつまでも事実を隠し通すことはできないわけで
最後には告知しなくてはいけないのですが、
あえてセリフを聞こえなくしているのがとてもよかったです。
家族とはいえ以心伝心でなく、
ちゃんと言葉で思いを伝えあわないといけないのですけど
家族の間でないと伝わらない言葉やニュアンスってあると思います。
観ている側それぞれが自分の言葉で想像できるというのがよかったです。
音楽はクリント・イーストウッドが提供しているのですが
静かな雰囲気がとてもよかったです。
派手な音楽で涙を誘おうとしない演出がすばらしいです。
珍しく!?邦題もいいですよね。
さすがに原題はちょっとシンプルすぎます(^^;
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