アイデン&ティティ
製作2003年 日本 監督:田口トモロヲ
原作:みうらじゅん
脚本:宮藤官九郎
出演:峯田和伸、麻生久美子、中村獅童、大森南朋、マギー
実は麻生久美子さんがすごく好きなのですが、
(今の「やきません!」ってベルメゾンのCMも好きです。)
みうらじゅんも好きだしこの映画も観てるはずなのに
麻生さんのことはノーマークだったので再見してみました。
(観たのはブログ始める前だったし・・・。)
(あらすじ)
一大バンドブームにのってメジャーデビューしたバンド、
スピードウェイのギター中島は売れる歌と歌いたい歌の狭間で悩んでいた。
そんな時に自分にしか見えないボブ・ディラン似の男が現れ・・・・・。
イカ天・・・・当時中学生だった私も夢中で観てました。
冒頭にインタビューで出る人、ほとんどわかります!
個人的には人間椅子の和嶋さんが出てたのが嬉しかったかな。
不幸なことに、不幸なことを経験してこなかった
中産階級の人間が主人公です。
中島の気持ちがすごくよくわかりました。
やっぱロックとかパンクって日常の不平不満をぶつける
ハングリーなものが前提にあるってイメージがあるんですが
実は日常にはそんなに不満な事ってない平々凡々な自分がいて
ちょっとしたジレンマなんですよね。
ミスターDがハーモニカを通して言った言葉は
たぶん、ボブ・ディランの歌の歌詞なのだと思いますが
君の立場になれば君が正しい。僕の立場になれば僕が正しい。
やらなきゃならないことをやるだけさ。だからうまくいくんだよ。
愛しかない、それが世界を動かしている。
・・・・私にもボブ・ディランの言葉がビンビン突き刺さりました。
ボブ・ディランの歌は時々聴いているんですが
改めて歌詞をちゃんと読みたいなぁと思いました。
エンドロールはLike A Rolling Stoneが流れるのですが
How does it feelってディランに聞かれたときに
言葉につまらずに、きちんと答えられる人間になりたいです。
麻生さんの役どころは中島の彼女でした。
お高くとまってるって評価もありましたが、私は好きでした。
(麻生さんじゃなかったら、嫌いかも・・・って可能性はあるなぁ(^^;)
彼氏の首筋にキスマークがあっても淡々と対処する冷静さがすごいです。
彼女にほめてほしいからやる・・・・この中島の気持ちもわかりました。
誰でも心の中にディラン、もしくはディランみたいな人間がいて
時々忠告・・・って言ったらおかしいですが、
何か一言言ってくれる、そんな事ってあるような気がします。
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