ローサのぬくもり 原題:SOLAS
製作1999年 スペイン 監督:ベニト・サンブラノ
脚本:ベニト・サンブラノ
出演:マリア・ガリアナ、カルロス・アルヴァレス=ノヴォア
私はわりとスペイン映画好きです。
『オール・アバウト・マイ・マザー』とか。
これもスペイン映画だからという理由だけで観ました。
・・・・・・・いい映画でした(笑)
母に対する面と向かっていえない感謝の気持ち・・・
こういうのってスペインだけでなく、全世界共通なのかな。
(あらすじ)
暴力的な父の元を離れ都会で暮らしているマリアは35歳。
仕事はうまくいかないし、つきあう男もろくでなし。
そんなある日、父が病気でマリアの住む街の病院に入院、
付き添いの母ローサがマリアの部屋に泊まる事になる・・・。
ローサは何も言わないのです。
暴力的な夫に対しても娘マリアに対しても。
それがマリアには不満なのでしょうね。
マリアは家族を嫌っています。
「母のようになりたくない」と思っていても、結局、
母のようにろくでなしの男とつきあってしまう。
大嫌いな父なのに、自分の中に父と似ている自分を見つけて
自己嫌悪になってしまったり・・・。
家族って複雑ですよね。
親のイヤだイヤだと思っている部分ほど
自分の中にその部分を見つけてしまう・・・。
あげく、そのろくでなしの子供を身ごもってしまうのですが、
男は「堕ろせ」と冷たく言い放つだけ・・・。
中絶するかどうか悩んでいるマリア。
なのに、タバコをプカプカ、お酒をガバガバ飲むのは
お国柄の違いなんでしょうか?
ローサは何も言いませんでしたが、ローサが出て行ってから
彼女の面影、ぬくもりが部屋の中にいくつも残っていました。
その部分の描写がとてもよかったです。
黙っていても存在感のある人間・・・・・
そんな風に私もなりたいです。
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