ヒューゴの不思議な発明 原題:HUGO
製作2011年 アメリカ 監督:マーティン・スコセッシ
原作:ブライアン・セルズニック
脚本:ジョン・ローガン
出演:ベン・キングスレー、ジュード・ロウ、
エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ
真冬のファンタジー第4弾は
映画館に行きたかったけれど、行けなかった作品にしました。
(あらすじ)
孤児のヒューゴは駅の時計台に隠れ住んでいた。
周りに心を開かないヒューゴは
父の遺した機械人形を修理することがたった一つの心のよりどころ。
しかし、おもちゃ屋の老人に盗みを見つかり
父の残したノートを取り上げられ・・・・・・。
最初は頑ななヒューゴにあんまり感情移入できなかったのですが、
鉄道公安官が他の孤児を捕まえた時に理由がわかりました。
孤児である事が発覚することは彼にとって恐怖でしかなかったのです。
・・・という感じで、丁寧に伏線がはられていました。
なので、逆を言えばあまり冒険がなくって順当なオチでした。
私が思っていたような「ファンタジー」ではなかったです。
でも、急に夢の話が出てきたりと謎のまま残っている部分もあり、
そこはちょっとモヤモヤしてます。
別にいらなかったのではないかな?と思ってしまいました。
ヒューゴの夢の中で機関車が脱線しちゃうのですが、
Mr.BIGの2ndアルバム「Lean Into It」の
ジャケット写真を強烈に思い出しました。
1895年モンパルナス駅で実際に列車脱線事故があって
その画像を使っていたと初めて知りました。
(一応この映画の舞台は1930年代らしいです。)
まあ、あくまでも夢なので意味はないと思いますが。
昔の映画のお話が出てきたり
実際にメリエスの映画を観ることができたのはとてもよかったです。
この映画の「果たすべき目的」はそこだと思います。
古い映画を時代に合わせてリメイクするのもいいですが、
やはりオリジナルにはオリジナルの良さがあるのです。
古い画像を実際に観る機会ってなかなかないから
すごく嬉しかったです。
スコセッシ監督、ありがとうございます!!
余談ですが、邦題は「ヒューゴの不思議な発明」ですが、
別にヒューゴやヒューゴの父が発明しているわけではないので
どっちかというと
ヒューゴ『と』不思議な発明
じゃないかなぁと思いました。
私もこの作品、最近見ました☆
主演の子が前から好きで、お話の内容も大好きで、
買っちゃいそうな勢いです♪
>なので、逆を言えばあまり冒険がなくって順当なオチでした。
>私が思っていたような「ファンタジー」ではなかったです。
そうですか〜!
あの駅の裏側のいろいろは冒険だと思います☆
私は「ファンタジー」と思っていなかったので、
かえってあぁファンタジーだな〜って
思うようなところが多くてビックリしました♪
>でも、急に夢の話が出てきたりと謎のまま残っている部分もあり、
>そこはちょっとモヤモヤしてます。
>別にいらなかったのではないかな?と思ってしまいました。
>まあ、あくまでも夢なので意味はないと思いますが。
そうですか〜?
最後の線路のエピソードに(動く絵にも)つながると思うのですが・・・。
よく計算された脚本だと思いました。
>この映画の「果たすべき目的」はそこだと思います。
まぁそうなのかもしれませんね〜。
監督が結構イイ奴でビックリです!
>ヒューゴ『と』不思議な発明じゃないかなぁと思いました。
私は発明していると思うので良いタイトルだと思うのですが、
発明したのは「モノ」ではないので、それなら「発明」ではないという考えもあるようですね〜。
それぞれの解釈で良いのではないでしょうか?
いろんなところでレビューを読んでたら、何度も観るとじわじわくる系の作品な気がしてきました。
「月世界旅行」もみられたんですよね。あの科学者のおじいさんたちが「ポポロクロイス」の城の魔法使いイメージで大好きです。
メリエスや映画へのオマージュがたくさん込められているだけでも興味があるのに、監督さんがこの作品を撮った一番の理由が娘のためだというのが微笑ましいです。
観た時にまた話しましょう。
第四弾もありがとうございました!
>私は「ファンタジー」と思っていなかったので、
今回の企画でも色んな作品がありますが、
本当にファンタジーって懐が深いというか多岐にわたっていますね。
私みたいにこういうものかなって変に期待してしまうと
ちょっとした感覚のズレを修正するのに時間がかかってしまいました。
反省です。
>よく計算された脚本だと思いました。
計算されすぎて遊びがないというか・・・欲張りですかね(^^;。
機関車は私には夢が衝撃的すぎました。
>発明したのは「モノ」ではないので、
なるほど〜!その発想はありませんでした。
ヒューゴは何を発明したのかな?って疑問だったんです。
モノではないとすると、考えかたが変わってきますね!
気づかせてくださってありがとうございます。
>何度も観るとじわじわくる系の作品な気がしてきました。
そうかもしれません。
テレビ放送があった時に再見してみようと思います。
もしくは数日後にじ〜んときてるかもしれません(^^;
>「月世界旅行」もみられたんですよね。
>あの科学者のおじいさんたちが「ポポロクロイス」の城の魔法使いイメージで大好きです。
ポポロクロイスの魔法使い・・・あはは!わかります!!
久しぶりにやりたくなってしまいました。
PS3で600円でダウンロードできるみたいですが
寝れなくなりそうなのでやめときます。笑
>監督さんがこの作品を撮った一番の理由が娘のためだというのが微笑ましいです。
それは知らなかったです。
『エイジ・オブ・イノセンス』は両親のために撮ったそうです。
家族想いの素敵な方なんですね。
スコセッシ監督のことがますます好きになりました!
>観た時にまた話しましょう。
よろしくお願いします!
モヤモヤ>あれ程拘ったノートは、どうなっちゃったんでしょうね。(笑)
あの「月世界旅行」のシーンは良かったです。
撮影風景の再現も含めて、これだけでも観た甲斐がありました。
遊びがない>これ、僕は重要な事だと思っています。
作品内では「花屋の娘と公安官」、「老人と老婦人」のエピソードが、息を抜く場所なんだろうけど、完全には上手くいっていない気がしました。
故・枝雀師匠の枕じゃないけど、「緊張と緩和」は物語を語る上で、身につ付けるべき最重要なテクニックの一つと、僕は信じてるんです。
商売上なのか、「冒険ファンタジー」と錯覚させるような宣伝だった気が。
僕は「ヒューマン・ドラマ」と捉えています。(笑)
TBさせて下さいね。
トラックバックもありがとうございます。
>モヤモヤ>あれ程拘ったノートは、どうなっちゃったんでしょうね。(笑)
そ、そういえば!!
本懐が果たせたからよかったのでしょうか。
でも、お父さんの直筆の文字、図解入りですからとても大事なものですよね。
私は夢の中でハート型の鍵に書いてあった文字、
イザベルの実の親についてモヤモヤしています。
夢だから・・・と言われればそれまでなのですが(^^;
>撮影風景の再現も含めて、これだけでも観た甲斐がありました。
これは本当にそうですよね。
そのまま観せてくれたのがとてもよかったです。
>「緊張と緩和」は物語を語る上で、身につ付けるべき最重要なテクニックの一つと、僕は信じてるんです。
私は最後に公安官がいい人になってしまったのが
変な話ですが残念だったんです。
もちろん、いい人っぽいエピソードがあちこちに散りばめてあるので
最後にああなるのは心の奥底ではわかってはいたのですが、
鉦鼓亭さんの言葉をお借りすれば「緊張」の部分、
怖い人や悪者がいない映画なんですよね。
なのでちょっと締まらないかな〜・・・と。
>僕は「ヒューマン・ドラマ」と捉えています。(笑)
同感です。
素直に心を打つ映画と宣伝してくれていたら
変な期待をせずにすんだのに!(笑)