フランス式十戒 原題:LE DIABLE ET LES DIX COMMANDEMENTS
製作1962年フランス 監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
脚本:ジュリアン・デュヴィヴィエ、ルネ・バルジャヴェル
出演:ミシェル・シモン、フランソワーズ・アルヌール、
シャルル・アズナブール、フェルナンデル、
ダニエル・ダリュー、ジャン=クロード・ブリアリ
原題の直訳は「悪魔と十戒」です。
神の意思である十戒を悪魔が話すと・・・皮肉っぽくておもしろかったです。
フランス式って言っても納得できちゃうのが
すごいところだと思います。
「十戒」って聞いたことはあるけど、中味は知らないな〜と
思っていたら、各チャプターの説明に書いてありました。
第一話 「なんじ神の名をみだりに呼ぶなかれ」
第二話 「なんじ人の持物を欲するなかれ」
「なんじ姦淫するなかれ」
「なんじ結婚のほか肉の行いを求むるなかれ」」
第三話 「なんじ殺すなかれ」
第四話 「われはなんじの主なり。われを唯一の神として礼拝すべし」
第五話 「なんじ父母を敬うべし」
「なんじ偽証するなかれ」
第六話 「なんじ盗むなかれ」
第七話 「なんじ安息日を聖とすべし」
という構成になっています。
第一話:神様の名前・・・みだりに言ったらダメなんですね。
「神さん、なむさん・・・」が口癖のミシェル・シモンは
憎めないおじさんで私は好きですね。
第二話:事がうまく運びそうになったところで
スルッと手の中から逃げていっちゃうのがとても皮肉な展開。
でも、因果応報だから仕方がないのかな。
第三話:さっきの第二話とは逆で、最後はきっとそうなるだろうなぁ・・・
というのがわかる展開でした。
でもどうする事もできないもどかしさと悲哀がありました。
第四話:老夫婦は本当に人間くさいというか、人間らしいというか。
神様を信じてないっていう人の方が、実は心の中では一番信じているのかも。
信じていたからこそ、苦難に耐え切れなかった時に
不信感を抱いて否定しちゃうんでしょうね。
第五話:十戒うんぬんよりもダニエル・ダリューの美しさにビックリ!
アラン・ドロンと親子と言う設定に無理があるように思ったけれど、
実年齢差18歳だというのだから驚きを隠せない。
(『ロシュフォールの恋人たち』でも20歳以上年の離れた
ドヌーブと姉妹みたいに見えたもの・・・。)
という事で、お話の内容はさっぱり頭に入りませんでした。
第六話:主人公が軽くていいかげんで苦手な性格(^^;
死語だけど「新人類」って感じがしました。
最後のあの人・・・・善良そうに見えたので
あの人の行く末が気になりました。
でも、そこのところが非常に悪魔的!
第七話:初めに出てきた二人が再登場。
きっちりとシメてくれました。
悪の栄えた試しはない・・・って時代劇なんかで言うけれど
悪の滅びた試しもないのです。
でも、清濁併せ持つのが人間・・・・・
ちょっとした悪には目をつぶってほしいなぁ。
ところどころ、クスリとしちゃう台詞がたくさんあって
本当に粋だなぁと思う映画でした。
音楽も軽妙で皮肉な展開にもピッタリあってました。
イラストは狂言回しの蛇さんです。
モノクロ映画だったのですが、難しかったので
カラーにしてしまいました。
色合いといい、筆遣いのタッチといい、全体のバランスといい、かなりツボです。大好きです。
朝からテンションあがりました(笑)
これからもイラスト楽しみにしてますね。
>ところどころ、クスリとしちゃう台詞がたくさんあって
>本当に粋だなぁと思う映画でした。
>音楽も軽妙で皮肉な展開にもピッタリあってました。
フランス映画の良いところが結構多かったですね!
第4話のラストは、唐突に思い出す事があります(爆)。
>イラストは狂言回しの蛇さんです。
>モノクロ映画だったのですが、難しかったので
>カラーにしてしまいました。
宵乃さんが書かれている通りに、イラストとしては素晴らしいと思いますが、
あの蛇は、こういう可愛らしいヘビさんではなかったですよね〜。(笑)
あのいやらしいフランス語のナレーションとともに
しぶとく登場する、この蛇!
狂言回しにも色々とあるけど、すっごく良かったと思います☆
>作品は未見だけど、ヘビが可愛い!これいい!!
>色合いといい、筆遣いのタッチといい、全体のバランスといい、かなりツボです。大好きです。
ありがとうございます!
とっても励みになります!!
イラストだけのコメントでも大歓迎なので
またよろしくお願いしますね♪
>フランス映画の良いところが結構多かったですね!
本当にどのお話も甲乙つけ難く、色々なおもしろさがありましたね。
>あの蛇は、こういう可愛らしいヘビさんではなかったですよね〜。(笑)
あはは、miriさんはそうお感じになりましたか。
私はセリフを聞いているうちに蛇が結構憎めないヤツだな〜と思ってしまったので
イラストはかわいらしくなってしまったのかもしれません。
>狂言回しにも色々とあるけど、すっごく良かったと思います☆
とにかくこの狂言回しさんをイラストに描きたい!と思いました。
本当によかったと思います。
マミイさんのレビューも読ませて頂き、何とか思い出そうと努めましたが残念ながら駄目でした。(恥)
ということで、雑談めいたコメントになることをお許し下さい。
>原題の直訳は「悪魔と十戒」です。
そうですね。原題は確か、LE DIABLE ET LES DIXでしたから。
ところで私は邦題の「フランス式十戒」については少し納得出来ません。
「フランス式」は、何となく納得するとして、「十戒」は、七つの戒めなのに何故10の戒めなのかと、、(笑)。
その点、同じフランス映画「七つの大罪」の方は、原題がLES SEPT PECHES CAPITAUXでしたから、すばり原題=邦題でした。
因みに、同じように七つの大罪をなぞってサスペンス映画に仕上げたアメリカ映画「セブン」も、原題はSEVENで、こちらも原題=邦題でした。
ということで、どちらも戒めは7つでした。
ところで同じくアメリカ映画「十戒」の原題はTHE TEN COMMANDMENTS。こちらも原題=邦題で、戒めは10です。
映画の中で、神がモーゼに告げる戒めも10あったと思います。
記憶は定かではありませんが、、。
10−7=3つの戒めは何だったかなぁ?と悩んでいます。(笑)
何れにしてもキリスト教徒でない私には無理なことかも、、。
いろいろと支離滅裂なコメントを書いてしまいました。
御免なさい。
雑談でもなんでも大歓迎です!コメントありがとうございます。
トラックバックもありがとうございました。
私もキリスト教徒ではないので十戒は何か全くわかっていませんでした。
たまたまDVDのチャプターを見たら、各話ごとに説明が書いてあったので
これが十戒なのだなぁ・・・と思いました。
十戒なのに七つのお話しかないのは
一つのお話に複数の戒めが入っているからのようです。
(上に一応書いてますので参考になさってみてください。
先ほどの記事では少しわかりにくかったので、改行してみました。)
日本人には十戒はなじみの薄いものですから
各お話が始まる時に字幕で説明をいれるべきだと私は思いました。
配給会社の怠慢・・・というと言い過ぎですね。でも、わかりにくいと思います。
映画館で観た人、DVDも本編だけ観ていた人は
十戒の意味がさっぱりわからないですもの。
「フランス式十戒」>フランス流エスプリで「十戒」を味付けすると、こうなります。
って感じの、いかにもなフレンチ・コメディでした。全編を通じて感じるのは「セ・ラ・ヴィ」
「悪の滅びたためしもない」>実にイイ言葉。(笑)
その辺が「大人のフランス(ヨーロッパ)」、「子供のハリウッド」の違いかもしれないですね。
D・ダリューには、確かに「大人の女」の美しさを感じました。
でも、小学、中学と「サイボーグ009」に夢中になってた僕はフランソワーズ・アルヌール(003)の名前に弱い、ダリューより危うさを感じたアルヌールの美しさに僕は軍配を上げます。(笑)
蛇は一番の苦手です!(汗)
>いかにもなフレンチ・コメディでした。
きっつ〜い皮肉でも
不思議と笑えちゃうんですよね。
>フランソワーズ・アルヌール(003)の名前に弱い、
>ダリューより危うさを感じたアルヌールの美しさに僕は軍配を上げます。(笑)
フランソワーズの名前は知っていましたが
苗字も同じだったんですね!
石ノ森先生も好きだったのかしら?
アルヌールもキレイですよね〜。
確かに危うい!
囲いたくなるのもわかります。笑
>蛇は一番の苦手です!(汗)
悪魔の使いっていったら
鴉か蛇ってイメージがあります。
怖いんですけど、どこか惹かれるところがあります。