吸血鬼 [ボローニャ復元版] 原題:VAMPYR
製作1931年 ドイツ・フランス
監督:カール・テオドール・ドライヤー
原作:ジョセフ・シェルダン・レ・ファニュ
脚本:カール・テオドール・ドライヤー、クリステン・ジュル
出演:ジュリアン・ウェスト、モーリス・シュルツ、レナ・マンデル
先日、『ル・ミリオン』を観た時に
昔の映画は老若男女楽しめたのだなぁ・・・と
思ったのですが、作品によって
そうでもない事がわかりました。
まあ、本作品は怪奇映画ですしね(^^;
歴史的価値はとってもある作品だと思います。
(あらすじ)
アランという青年は不思議なものを研究するうちに
自身も不思議な体験をするようになる。
ある日彼が訪れた村で不思議な影を追ううちに
不気味な館に到着し・・・・・。
オリジナルフィルムは消失しており、
1980年代にボローニャでいろんなフィルムをつなぎあわせ?
復元されたそうです。
(うろ覚えなので間違ってたらすみません・・・・・。)
なのでですかね、画面は終始傷だらけでした。
この頃はトーキーとサイレントの移行期なのですかね。
まず、主人公を説明する文があり、
それから映画が進行していって
途中の吸血鬼の説明も本を読むという感じで
突然文章がだらだらと出てきました。
(先にあげた『ル・ミリオン』もトーキーとサイレントが
混ざったような作品ですが、とっても自然体で
違和感なく観てました。っていうか、観ている最中は
気づかなかった私・・・・・・。)
お話のおもしろさ、怪奇さから言うと
もっと古い1922年製作の『吸血鬼ノスフェラトゥ』の方が
上だったように思います。
本作は肝心の吸血鬼がはっきりとは出てこなかったので
それが残念でした。
吸血鬼ものと言うよりは「世にも奇妙な物語」みたいな
ある不思議体験をした青年のお話って感じでした。
はっ、そういえば、最初にそう説明されていたような・・・。