12人の怒れる男 原題:12
製作2007年 ロシア 監督:ニキータ・ミハルコフ
脚本:ニキータ・ミハルコフ、ヴラディミル・モイセイェンコ、
アレクサンドル・ノヴォトツキイ=ヴラソフ
出演:セルゲイ・マコヴェツキー、ニキータ・ミハルコフ
シドニー・ルメットの『十二人の怒れる男』のロシア版リメイクが
出たというのでずっと観たかった作品です。
お国が違えば、状況が違う・・・・・
ただのリメイクではなく、興味深かったです。
(あらすじ)
ロシア人の元将校である義父を殺したチェチェン人の青年の
裁判が開かれた。
評決は陪審員の全員一致が原則。
全員有罪ですぐに終わると思われたが、一人の陪審員が
無罪を主張した・・・・・。
出だしはルメット監督と同じですが、
裁判所が改築中だからと隣にある学校の体育館が
討論を行う場になったり、
陪審員が自分の身の上話を延々とする・・・・など
ロシアの事をほとんど知らない私は
軽〜いカルチャーショックを受けました。
こういうお国柄なんでしょうね、きっと。
裁判員制度・・・・・日本にも導入されましたが
人を裁くというのはなんと難しいのでしょうね。
本作は人を裁く事の難しさだけでなく
ロシアという国が抱えている問題を色濃く反映しているように
思いました。
被告が有罪なのか、無罪なのかという事だけが
問題ではないのです。
どういう選択をすれば良いのか・・・・難しいです。
あんまり書くとネタばれになってしまいますが、
小鳥は野たれ死するかもしれない自然の中で暮らすのと
かごの中で飼われて暮らすのではどちらが幸せなのでしょうね。