アイム・ノット・ゼア 原題:I'M NOT THERE
製作2007年 アメリカ 監督:トッド・ヘインズ
脚本:トッド・ヘインズ、オーレン・ムーバーマン
出演:クリスチャン・ベール、ケイト・ブランシェット、
マーカス・カール・フランクリン、リチャード・ギア、
ヒース・レジャー、ベン・ウィショー
ヴェネチア国際映画祭でケイト・ブランシェットが
女優賞をとった作品です。
ケイト・ブランシェットがほんとになりきっちゃってます。
すごい女優さんだと改めて思いました。
(あらすじ)
ボブ・ディランの歌と人生にインスピレーションを受け
彼の人格を詩人、無法者、映画スター、革命家、放浪者、
ロックスターにわけて表した作品です。
1人の人物を様々な人が演じるというのは
『おわらない物語 アビバの場合』というのがあります。
こちらは全員「アビバ」という女の子だったのですが、
本作は6人とも名前も違うし、やってる事も違います。
だから予備知識なしでみると、同じ人物をさしている話だと
いうのは絶対にわからないと思います。
ボブ・ディランの事をほっとんど知らない私ですが
人から評価されるのが嫌いなんだろうなぁと思いました。
「キミはこんな人なんだね」と枠組みされると
そこから抜け出したくなる人だと感じました。
音楽も色んなサウンドがあり、ファンから「裏切り者」と
呼ばれるのも不思議ではないような気がしました。
音楽はボブ・ディランの曲ばかりで当然サントラもボブ・ディランてんこもりですが
私は正統派のサントラよりもこっちの方が気になります・・・・・。
2013.06.21追記
3年前と比べるとボブ・ディランのベスト盤を聴くようになり、
(・・・・・でも、ベスト盤(^^;)
ビリー・ザ・キッドの映画も何本か観たので
前よりは理解しやすかったような気がしました。
はっきりとわかったのは
この映画を観ても、ボブ・ディランを理解することはできないし、
そういうことが目的の映画ではないという事です。
詩人・無法者(アウトロー)・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター・・・
それぞれのキャラクターはボブ・ディランからインスピレーションを受け
創造されたものであるけれど、ボブ・ディランそのものではない・・・・・
だからこそ、登場人物の名前が違ったのだな、とやっとわかりました。
シャルロット・ゲンズブールがとてもキレイで
疲れた表情なんですけど、守ってあげたくなるというかとっても魅力的でした!
抽象的な映画で、ボブ・ディランに興味がない人には観る価値はないかも(^^;