製作1963年 アメリカ 監督:マーティン・リット
原作:黒澤明、橋本忍
脚本:マイケル・ケニン
出演:ポール・ニューマン、ローレンス・ハーヴェイ
クレア・ブルーム
黒澤映画の『羅生門』のリメイクなんだとか。
人間関係がおもしろくて、『羅生門』も観てみたくなりました。
(あらすじ)
嵐の中、牧師が駅で電車を待っている。
牧師は昨日の裁判で人間に失望し、町から出て行くのだ。
ある男性が死亡した事件で犯人と見られる悪漢のタラスコ、
死亡した男の妻、霊媒師によって語られた男の言い分、
全てが食い違っており・・・・・。
ポール・ニューマンが悪役なのですが、かっこいいです。
こんな人だったら乱暴されてもいいかも・・・・・!?
真実は一つのはずなのに、どの証言もまったく食い違っている、
それはなぜなのか。
自分をよく見せようとするのは人間誰しも
やってきた事があるのではないでしょうか。
嘘をつくのは悪いことだけれど、嘘をつくからと言って
悪人ということにはならない。
人間の本質をついた作品だと思います。
私はオリジナルの『羅生門』は未見なのですが、
芥川龍之介の小説『羅生門』の映画化だと思っていたら
『藪の中』というお話の方がメインなのですね。
(舞台設定やエピソードは『羅生門』からも
使っているようですが。)
予備知識無しで観たのですが、話が二転三転するので、よくわかりませんでした。
ホントに話が二転三転しますよね。
もしかしたら誰も真実は語っていないのかもいれません。
原作のタイトルどおり、まさに「藪の中」です。
それぞれが自分の都合のいいように言ってるけど
人間って初めから嘘をつこうと思ってるだけでなく、
物事を都合よく解釈してしまう事が
多いような気がします。
(だから詐欺にあっちゃったりするんでしょうね。)
そういうところの着眼点がすごいなぁと思いました。