ミクロの決死圏 原題:FANTASTIC VOYAGE
製作1966年 アメリカ 監督:リチャード・フライシャー
脚本:ハリー・クライナー
出演:スティーブン・ボイド、ラクエル・ウェルチ
まだ私が働いていた時に脳のカテーテル検査を
何度か見学させていただく機会がありました。
腕の血管から管を入れて脳にたどり着き、
患部の血栓を溶かすのです。
それを自分達でやってのけようっていうのは
ロマンだな〜と思いました。
(あらすじ)
重要機密を知っている要人が事故にあい重体となった。
科学班は特殊技術で潜航艇をミクロサイズに縮小し
直接体内に入りこみ、治療を試みるのであったが・・・・。
この時代の特撮なのであまり期待はしていなかったのですが、
どうしてなかなか、素晴らしいではありませんか!
神秘的であるにもかかわらず、リアルさも兼ね備えていました。
(今、体内のどこにいるのか明確にわかりました。)
心臓の弁の開き方やすじ状の心筋、鼓膜や耳小骨、
脳でシナプスから電気信号が伝わっていくところとか・・・
人体内部ってとっても美しいんです。
首の動脈から脳へ行き、静脈へ行き帰ってくるという
単純な小旅行だったはずなのに、なぜ
心臓や鼓膜などが出てくるのか・・・・・・
その目で確かめてください!
高校生物の授業の時間に見てもいいかも。
・・・・・私は高校の時は物理と化学選択で
生物は受けてないですが。
この作品はSFの金字塔の一つですね。
今観ると特撮はチャチイところもありますが、神秘的な体内に、科学的な考証、夢中になって観ていました。
人間界における別世界でしたね。
この後、体内に入るものとして有名なのは「インナースペース」がありましたが、こちらはコメディタッチで、入られている人間が走り回ったりしていて、ギャグに徹していました。視覚を得るために眼球の後ろからなにやらトゲトゲを撃ち込んだりもしていましたし。こわっ。
もうひとつは「インナーウォーズ」…もー、まじめに作ってるのにいっちゃってました。別の意味で呆れるより笑ったタイプです。
『ミクロの決死圏から37年!SFアクション巨篇!』なんていうあおり文句も許せないところでしょうか。(^^;
特撮、こんなもんだと割り切ってしまえば
かなりおもしろい作品です。
私、実は医学部卒でありまして
体内を勉強していたので大変興味深く観ました。
『インナースペース』は聞いた事ありますが
観た事はないです。
『インナーウォーズ』は名前すら知りません。
2作とも別の意味で気になるので(笑)
機会があれば観てみようと思います。
紹介ありがとうございます♪