悪魔の美しさ 原題:LA BEAUTE DU DIABLE
製作1949年 フランス・イタリア 監督:ルネ・クレール
脚本:ルネ・クレール
出演:ジェラール・フィリップ、ミシェル・シモン
かなり古い作品ですが、おもしろかったです。
ゲーテの「ファウスト」がもとになっています。
やっぱ、ジェラール・フィリップはステキです♪
(あらすじ)
勤続50年を称えられたアンリ・ファウスト教授の前に
メフィストフェレスという悪魔が現れ、願いをきく代わりに
魂を渡す契約をするよう求められる。
最初は断っていたファウストであったが、
メフィストフェレスにより若者の姿にしてもらう。
アンリとして今まで体験しなかった大学の外の世界を楽しむが
アンリは老ファウスト教授殺害容疑で逮捕されてしまい・・・。
一度知ってしまった甘い蜜を断ち切るのは
とても難しい事ですよね。
ファウストも若いカラダはいらない!とは
決して言いませんでした。
ジェラール・フィリップは気品だけでなく
ちゃめっ気があるのでとても魅力的です。
女性に一途にも見えるし、とっかえひっかえしても
何となく許してしまえそうな・・・・。(笑)
余命短い老人から若者になったので、
単なる若く聡明な男を演じるだけではダメなのですが
名演技で見る者を飽きさせません。
ミシェル・シモンも最初は高名な教授で
途中でちょっとドジな悪魔と入れ替わるのですが、
入れ代わりが自然で悪魔役にピッタリでした。
戦後間もない作品なので、ちょっとその辺りを匂わせる
描写もあります。
今は悪魔よりも人間の方が残酷で美しいのかもしれません。
多少はおぼれてしまうことはあっても、
最後は誘惑に打ち勝つ強さをもちたいです。
2014.02.03追記
以前まではジェラール・フィリップの美しさばかりに目がいっていたのですが
ミシェル・シモンもかなりの好演だなぁと改めて思いました。
あの、小賢しいんだけどちょっとヌケててなんだか憎めない悪魔は
ミシェル・シモンじゃないとできないかなぁ。
悪魔がジェラール・フィリップになっても、ミシェル・シモンになっても
全く自然で一貫性があるのはお二人の演技力があっての事なんですね。
最初は自信満々で少し甲高く笑うジェラール・フィリップの悪魔が
ちょっと抜けてる、コミカルささえ感じるミシェル・シモンの悪魔に変わっても
まったくもって違和感を感じないんです。
これってすごい事だなぁと改めて思いました。
自信満々な笑顔が素敵。逆光なのも雰囲気出てます!
そうそう、本人役の時と悪魔役の時、完全に演じ分けていて違和感ないんですよね〜。
ふたりの名演あっての作品でした。
>今は悪魔よりも人間の方が残酷で美しいのかもしれません。
残酷なのは納得だけど、美しい…う〜ん美しい?
映画に出てくるような、妖しい魅力を持った悪人と、ただの金の亡者みたいな醜い悪人が入り混じってそうかなぁ。
こちらにもありがとうございます。
>そうそう、本人役の時と悪魔役の時、完全に演じ分けていて違和感ないんですよね〜。
>ふたりの名演あっての作品でした。
どちらかが欠けてもこの作品はうまれなかったでしょうね。
>残酷なのは納得だけど、美しい…う〜ん美しい?
あはは。今、読み返すと
ちょっと中二病こじらせてて、こっぱずかしいです!