肉体の悪魔 レイモン・ラディゲ:著 中条省平:訳
フランス映画史の本と同時に購入してました。
以前にジェラール・フィリップ主演の『肉体の悪魔』を観て
原作に挑戦してみたかったのです。
原作の「僕」は想像していたよりずっと若くて驚きました。
若いんだけれども、とても鋭い観察眼を持っていて
大人びたところがあります。
でもやっぱり子供、残酷なまでにエゴイスティックな
愛の物語でもありました。
愛するがゆえに相手を尊重するかと思えば、
反対にエゴイスティックに相手を傷つける・・・・
相反する気持ちが同時に存在する愛の不思議さを
まざまざと見せつけられ、
後半は読むのを止める事ができないほどひきこまれました。
近日中に映画の『肉体の悪魔』を再見したいと思います。